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ライナー Ⅸ チャイコフスキーPC1 [クラシック]

8月終わりの大雨を思わせる雨が1日中続いた日曜日でした。
久しぶりに取り出したLPは、年少の頃から自宅にあった『世界名曲集』の中のチャイコフスキー・ピアノ協奏曲第1番。
それと全く同じ音源のアメリカ盤です。年少の頃から聴いていた盤は、片面に詰め込まれていました。このアメリカ盤は、1枚両面にたっぷり1曲収められています。
その”ステレオ盤”アメリカ初出のバシェット・プライスの『ヴィクトローラ』レーベル盤。日本では、日本ヴィクターからレギュラー盤の『リビング・ステレオ』が発売されています。アメリカで何故この盤が1958年のステレオ発売に登場しなかったのか・・・。

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1955年8月29日、シカゴシンフォニー・ホールでの記念的録音です。東西冷戦の最中、鉄のカーテンの向こう側から初めて西欧へやって来たピアニスト:エミール・ギレリス。ライナー&シカゴ交響楽団が完璧なバックアップ・・・、いや三者が同化した名演です。録音は、プファイファー&チェイスでしょうか、または、モーア&レイトンでしょうか。ちょうど、RCAが別々のチームで行われていたMONO録音とStereo録音を1本化し始めた頃になります。1955年10月頃からRCAがステレオ・テープの発売を始め、当然この録音もモノラルLPと同様にステレオ・テープで早々に発売されました。

この演奏、私には刷り込みです。どれだけこの演奏を聴いたでしょうか?どんな演奏を聴こうと、この演奏とどこかで比較している自分がいます。名曲で名盤が万華鏡の如く煌くこの曲にあっても絶対に外せない演奏です。
『鋼鉄のタッチ』と呼ばれるギレリス、両端楽章はまさにその言葉どおりピアノが硬質な音で響きわたりシカゴ響の音に同化しているが如く感じます。そして、信じられないテンポで突き進んだかと思うと浪々と歌うのです。それはオーケストラも同じ、自然になんの抵抗もなくゆったりと歌い始めるのです。その歌に満ちたのが中間楽章です。決して走ることなく全編歌に満ちてその世界に聴き手を誘います。

この名演奏が何故、アメリカで『LIVING STEREO』盤がないのか・・・・。あるアメリカ人から、「J2RY」刻印のテスト盤があるはずと聞かされました。この後この録音の話題で盛り上がり、このアメリカ人と私の想像の話が下記になります。
1958年春にステレオLPが発売されはじめます。この年『チャイコフスキー・コンクール』で優勝し凱旋した、クライバーンがコンドラシンとこの曲をRCAへ録音します。その年東欧のコンクール優勝者のクライバーン盤がミリオンセラーになり当然ステレオ盤『LIVING STEREO』も発売・・・。これほど売れに売れまくっている『商品』に対して、レギュラー盤での同曲異盤の発売を嫌った会社が、発売を見合わせたのではないか・・・。それで、クラッシク・レコード界に売上の翳りが見え始めた頃に廉価盤が登場、それが1963年。『良心ある首脳陣』は思いました、「この名演をStereo盤で発売しないのは会社の汚点だ(?)」となり晴れて発売に・・・、といったところで落ち着きました。また当初カッティングされたマスターは破棄されているようで、新たにカッティングされたマスターを使用しているとのことです。
ミュンシュの1954年録音の『幻想交響曲』の様に、ステレオ・テープは1955年に発売されてもステレオLPでは70年代迄発売されなかった件もあります。この録音がまだ、アメリカメジャーに大幅なコストダウンの手が入る前にLP化されたことは喜ぶべきでしょうか。モントゥーの一連の『ヴィクトローラ盤』が良質な音を奏でてくれている例でもわかります。廉価盤といえども手抜きはなし!
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